2021年5月 オープンアクセス科学雑誌「PLOSONE」に収載 詳細はこちら
マウスを4群(コントロール群:蒸留水投与、nEF群:ナノ型乳酸菌nEF投与、非ナノ型nEF群:ナノ化処理していないナノ型乳酸菌nEF投与、タミフル群:タミフル投与)に分け、インフルエンザウイルスを感染させる7日前から経口投与しました。
その後、感染3日後に各群の半数を剖検し、肺及び気道洗浄液のウイルスを測定しました。さらに、感染14日後に残り半数のマウスを剖検し、血清中および気道洗浄液の中和抗体価を測定しました。
感染3日後の肺及び気道のウイルス量は、nEF群でコントロール群、非ナノ型nEF群と比較し、インフルエンザウイルスを顕著に抑えることを確認しました。
感染14日後の血清中及び気道中の中和抗体価は、nEF群でコントロール群、非ナノ型nEF群、タミフル群よりも高値を示しました。
ナノ型乳酸菌nEFRの摂取により、感染初期に重要な自然免疫を活性化させ、さらに獲得免疫にも働きかけて中和抗体価を上げたことが推察されます。
薬剤のタミフルはウイル量を顕著に抑えることができますが、中和抗体価を上げることはできません。ナノ型乳酸菌nEFRを摂取することで、中和抗体価を上げることができるため、感染のリスクも低減することが期待できます。