BDNF等の上昇作用

継続摂取による学習能向上及びストレス耐性の向上に期待

脳由来の神経栄養因子であるBDNFは、神経系の分化や発達とともに、認知・学習記憶に関与しています。脳海馬のBDNF減少が気分障害の発症にも関連しており、うつ状態ではBDNFレベルが低下します。

植物性ナノ型乳酸菌SNKの継続投与により、ストレス負荷したマウスの脳海馬のBDNFが上昇することが確認され、SNK摂取によるストレスやうつを改善する効果が期待されます。

<ストレスフリー状態での評価>
ストレスのない状態のマウスに植物性ナノ型乳酸菌SNKを継続投与し、脳海馬の遺伝子発現を評価したところ、海馬BDNFとNT-3およびGABA A受容体のmRNA発現レベルが上昇することを確認しました。

<試験方法>
SNK無投与(対照)とSNK投与群の2群に分けたマウスを飼育した。SNK給与開始後21日目と22日目に学習評価試験を実施した。23日目に剖検し、脳海馬の神経栄養因子およびGABA受容体のmRNA発現の解析を行った。

<ストレス負荷状態での評価>
ストレス状態ではBDNFが減少しますが、SNKを投与したストレス負荷マウスの脳海馬の脳神経栄養因子BDNFのmRNA発現量は、無投与マウスに対し2.5倍高くなりました。さらに、GABA A受容体のmRNA発現レベルも高くなる傾向が見られました。

また、ストレス状態になると体重が減少しますが、SNK非投与マウスに比較して、SNK投与マウスでは体重の減少が抑制されました。これは、SNK投与によりストレスを軽減させることで、飲水量や食餌量が増加し、体重の減少を抑制したことが示唆されます。

Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry, Published online 15 Sep 2019.